先ほどは自己破産を決意するまでのおおまかな流れを書きました。改めて見ると…本当に自分はバカな生活をしていたなと、今なら思えます。
膨らむ借金、減らない元金
生活がカツカツでクビが回らなくなった当時、おまとめローンみたいなのも世の中にチラホラ出てきました。借入先を1つにまとめて返済額を抑えるというやり方です。当然、これも試しましたが…審査に通りません。今の自分の収入に対してもう借金できないくらいの負債を抱えていた事に、ここで気付きます。やっとです。
これはもう自己破産しかない、そう思いました。専門学校を中退したことで勘当のような感じで家を出ているため実家にも頼れずでしたが、一応、僅かな望みをかけて父親にメールしたのを覚えています。
借金がヤバくて自己破産するかも知れない
これに対して父親からは、そうか、とだけ返ってきました。借金の肩代わりはしてくれないと分かったのです。当然ですね。それまでにも、細々と生活が苦しいと言ってはお金を母親に無心していましたので、もう誰も助けてくれないという絶望感を勝手に感じていました。本当に自己中心的です。
狭い視野で焦って物事を判断するミス
そこで、私はインターネットで自己破産で検索して当時、一番有名そうなところに自己破産の相談をすることにします。後ほど書きますが、この債務整理における弁護士選びは慎重に行ったほうがいいです。マジで。
当時私は立川に住んでいたのですが、池袋の某弁護士事務所の扉を開けることになります。そこで経緯を相談すると、弁護士から出た言葉は「自己破産しかないですね」という言葉。当時の私の心理状況、そして収入的に借金をチャラにしてリセットした方が良いでしょう、と。
前回もチラッと出ましたが、債務整理には主に3つの方法があります。任意整理、個人再生、自己破産ですね。この辺りの詳しい話は弁護士事務所のWebサイトがたくさん解説してますので、そちらでお調べください。ざっくり言うと、任意整理と個人再生は、借金額を圧縮して返済額を抑えて、毎月一定の金額を返済していく方法で、自己破産は借金の返済を全てゼロにする、という方法です。
自己破産は本当に最終手段だと思ったほうがいいです。今なら言えるんですが、自己破産って債権者に対して一番やっちゃいけない手段だと個人的には思っています。
例えば、あなたが友人に100万貸していたとしましょう。ある日、友人の代理として弁護士を名乗る人物から、友人は自己破産したから100万は返せません、了承してくださいと連絡が来たらどう思いますか?まさにそれを、債権者それぞれに何の相談もなく突然、行うのです。
返済の術があるなら、任意整理か個人再生で、ちゃんと返済するほうが、同じ債務整理でも債権者に対する誠意の度合いは変わってくると思います。
自己破産への一歩
弁護士から自己破産しかないと言われ、もうそれしか選択肢がないと正常な判断が出来なかった自分は、そのまま自己破産手続きの契約を弁護士事務所と結びます。なぜかJCBに対しては思い入れがあったので、弁護士に相談する前に全額完済してたのは覚えています。
自己破産手続きに入ると、まず一連のキャッシュカードやクレジットカードは没収されます。確か。要は破産手続きしようとしてる人間がさらに追加で借金を債権者に対して増やさないようにするためですね。キャッシュカードと書いてますが、これは銀行のカードではなく、アコムとかで契約すると貰える消費者金融のキャッシングローンのカードですね。
そして、過去数年分の銀行の入出金履歴などを提出し、弁護士が裁判所に対して破産手続きに入ります。もうこの時には、各債権者のところには、この人は自己破産するからよろしくねっていう通知がいっているので、相手からすると心象は最悪ですよね。貸したお金が返ってくることはなく、一方的にチャラにされる訳ですから。
そして問題なのは、弁護士事務所の対応です。先ほど、弁護士事務所は慎重に選んだほうがいいと書きました。自分が扉をノックした弁護士事務所は、お世辞にもパーフェクトな対応をしてくれた事務所ではなかったと気付くのは数年後の話になります。これはまた後日書きます。
あっけなく終わった破産審理
何はともあれ、東京地方裁判所に行って、あなたは破産ですという裁判を受けます。当時の記憶ですが、現地集合で弁護士1名に対して破産者がゾロゾロと東京地方裁判所の中に入っていくんですが、法廷の中にも入ります。ドラマで見る弁護人や検事、傍聴人がいる、あの場所です。実際には、裁判官と弁護士、そしてグループで中に入ります。何で自己破産に至ったんですか?とかいろいろ聞かれます。
判決を言い渡す、みたいなのはなかったと記憶してます。現地解散で、後日、裁判結果と自己破産が裁判所に認められて免責になった場合は免責通知書を郵送します、みたいな感じで私の自己破産手続きは終わりました。
信用情報の大切さを知らない自分
個人信用情報なんて気にも留めていなかった私は、ここで全てが終わったんだ…と、そう思っていました。後日、無事に免責通知も届き、借金は全てゼロになった訳です。クレジットカードやローンは組めないと言われていたので、5年間、ニコニコ現金払いの生活が続きました。
その間でもソフトバンクだけは携帯電話の割賦が審査通っていたので、毎年iPhoneを割賦で買うという…もうね、あなた自己破産したでしょ?という買い物は続くんですが、生活が成り立たないという事はなくなりました。当然ながら、他のキャリアは分割審査通らないので、ソフトバンク以外は解約した記憶があります。破産前に解約したのか、破産後なのか、ちょっと記憶があやふやですが、後日談の個人信用情報から推測するに、破産後の解約だったのでしょう。
この解約時期と、引っ越しも重なり、私の信用情報はブラックのままとなっていたと気付くのはまたさらに数年が経過してからでした。
次は信用情報について書いてみようと思います。
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